前夜祭

日曜日はぶっ倒れるかも知れない。

と思うくらいには追い込まれている。こんなに仕事仕事にはなりたく無い。仕事はできる限り生活の外に置いておきたい。高い給料が欲しいとは思わないから、わたしの時間をください。24時間のうち14時間を仕事関係で費やしている。睡眠時間は6時間。あとの4時間は家に帰ってきてからと出る前。わたしの時間は4時間。口内炎が疼く。黄色は進め。もう一回エンジンを掛け直せ。

早くこないかなと思う日があることはいいことだと思う。その楽しみを上回るくらいの追い込まれ方をしていて本当に腹が立つ。「日曜日は仕事をしたくないし、月曜日は残業できないので、明日卒園式後残って仕事します」と言った。月曜締め切りの書類を明日片付けよう。大丈夫できる。なんだってできる。

電車に乗ったら、スーツを着たお兄さんがiPhoneを片手に駆け込み乗車してきた。その人は椅子に座った後ケータイを見つめ、ぼそぼそ何かを呟き、大きなため息と一緒に頭を抱えた。こんなあからさまに切羽詰まっている人を見るのは初めてだ。頭をかきむしっている姿とか漫画の世界でしか見たことがない。そのお兄さんを見た瞬間に、わたしは抱きかかえてるリュックに顎を乗せ、目を瞑った。わたしとの焦り具合が違いすぎて、急に冷静になってしまった。誰かが焦っていると、わたしまで焦ってしまうけれども、相手がある程度のボーダーラインを超えていると、こちらは妙に落ち着いてしまう。お兄さん頑張れ。そう思った。ちなみにわたしの降りる駅が鳴った瞬間に立ち上がりドアの前まで行ったが帰ってきた。違ったようだ。とりあえず、深呼吸でもしてチョコレートを食べた方がいい。そう思った。

今日は1日何を考えていただろうか。午睡のトントンしている時に、会いたい人のことについては考えていた。ふんわりとしていて、誰にでも分け隔てない。わたしが見えていない所を褒め、期待を外さない。多分そんな人。

時々ふらっと居なくなりたくなる。居なくなるというのは死ぬとかそういうことではなくて、今の生活サイクルから飛び出したくなる。そんな勇気はないし、やったら日本での人生は終わる気がするからやらないのだけれど、外国に飛ぶ気持ちになったらきっとする。

・本を沢山読む

・電車を乗り間違えて海に行く

・電車を乗り間違えて好きな人に会う

・電車を乗り間違えて会社を辞める

・電車を乗り間違えて地元に帰る

・チョコレートとコーヒーの一番高いやつを買う

死ぬまでにやっておきたいこと。これからも増えていくと思う。

今日は女の子に「好き」とぎゅーってしたら、ぎゅーって抱き返してくれた後、ほっぺにキスをされた。リップ音付きで。