WHITE

でつ

甘すぎるくらいがちょうどいい

そういえば今日、告白された。というのは冗談だけれども。

「ねえ、先生?可愛いよ。うん、あのね、笑ったら可愛い」

と、真顔で言われた。子どもの言葉はすごい。力強くて真っ直ぐで、ブレがない。相手が可愛いから可愛いと伝える素直さ、大切にしてほしい。大人にはそんな発想がまず多分ない。可愛いと伝えても引かれないだろうか、気まずい空気にならないだろうか、そんなくだらないことで悩み、その可愛いと思った瞬間の気持ちがいつのまにか消えている、かもしれない。そうだったらダサい。子どもの方がかっこいい。

伝えるべきことは伝えるべき時に、というのはわたしがよく思うことで、今この瞬間を伝えなければと思ったら伝えなければいけないよ。それは可愛いに限らず、楽しいも悲しいも嬉しいも美味しいも、好きだよも。楽しい時には笑って「楽しいね」って。美味しい時には「一緒に食べると美味しいね」って。いつだか「自分が作ったものを、美味しいねって笑って食べてるの、いいね」と照れながら言われたことがある。「あなたと一緒に食べてるから美味しいのよ」とその時は素直に伝えた気がする。自分の素直が、相手を素直にすることもあるかも知れない。本当に、誰かと食べるご飯って相手のことが好きであれば好きであるだけ、美味しくなって困る。その分一人の食事を大切にできなくなりそうで、困る。

話は戻るけど、自分の気持ちは言葉にすること。自分のことなんて所詮誰も分からないし、分かろうともしてくれないよ。だから自分のことを知ってほしい相手には、不器用でもいいから気持ちを少しずつ伝えていくのだよ。

自分のことを顔にも言葉にも出さずに「誰も私のことなんか分かってくれない」なんて図々しいことを思ってた時もあるけど、そんなの当たり前だよね。だって分からないものね。分かりたいって思ってくれた人を、あの時は跳ね除けてたかも知れないね。

とりあえず、言葉は甘すぎるくらい甘く。そんなに糖分いらないよ、というくらい甘くしたものを送り出したい。それが好きな相手ならば尚更だよ。どうせなら、私の言葉が相手のところまで届いてほしいから。あと、伝える時は温度も大切だと思ってる。まずは、相手を前にして口で。それが難しい時は電話で。もし恥ずかしければ手紙で。どれも相手の温度を感じるから好きだよ。

学生の時に、子どもに気持ちを伝えたい時は、まず子どもと同じ目線にしゃがむこと、そして子どもの両手を包み込んで話すこと。と言われたことがある。

相手に伝えたい時は、目線、温度、甘さ。